超音波を印加しながらはんだカップ内で安定した溶融温度を保つ超音波はんだディップ槽です。アルミ線や難はんだ材料のノーフラックスはんだ付け、フレキシブル基材へのメッキなど幅広い用途に対応し、窒素パージにより酸化を抑制しながら安定したディップを実現します。
カップ容量が小さいためはんだ量や表面酸化の管理が欠かせませんが、チップ交換が容易なため多様なワークに柔軟に対応できます。また、生産移行前のプロセス実験にも最適です。

動作原理
超音波はんだごての先端に、はんだカップを搭載しているため、超音波を印加させながら、はんだディップすることが可能です。
用途例
- アルミ線等のはんだ上げ
- ノーフラックスはんだ付け
- 難はんだ付け材料への電極形成
- フレキシブル機材へのはんだディップ(メッキ)
- 生産移行前のプロセスだし実験
メリット
- はんだをカップで溶融しているため、はんだの温度が安定。(ワークに熱を取られにくい)
- 窒素パージ構造により、酸化を抑える事が可能。
- チップ交換が簡単に行えるため、さまざまなワークに対応可能。
デメリット
- カップ容積が小さいため、はんだ量はコマめにチェックが必要。
- はんだ表面の酸化物のクリーニング必要。
ご利用方法
- はんだカップにはんだを溶融し、ワーク挿入部へワークを挿入。
- ワークが十分温められたら超音波を印加して、ワークを引き上げる。
- ワーク挿入部のエッジ部分で超音波はんだ付けを行う。

製品仕様
サイズ
低出力:100mm(W)×100mm(D)×300mm(T)
中高出力:120mm(W)×120mm(D)×350mm(T)
超音波
超音波周波数:4種類から選択(60KHz/40KHz/28KHz/20KHz)
可能チップ寸法:低出力φ5mm/中高出力φ20mm
超音波発振出力:低出力1~20W/中出力10~60W/高出力30~150W
電源電圧
超音波発振器:100~240Vマルチ電源
ヒータ
はんだ温度:400℃max

アプリケーション例:電線へのはんだディップ
近年、モーターやインバータトランス、IHトランスに使用する巻線を銅線からアルミ線へ開発するにあたり、性能検討もさることながら、端末処理の問題も課題となってきているため、手軽なディップ槽を導入し、開発の効率化を図ることができます。

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